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公開日:2024/08/06
最終更新日:2024/08/06

ヒト腟動脈におけるRhoキナーゼ関連タンパク質: 免疫組織化学的および機能的研究

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ヒト腟動脈におけるRhoキナーゼ関連タンパク質: 免疫組織化学的および機能的研究
ヒト腟動脈におけるRhoキナーゼ関連タンパク質: 免疫組織化学的および機能的研究(原題:Rho Kinase‐related Proteins in Human Vaginal Arteries: An Immunohistochemical and Functional Study)
The Journal of Sexual Medicine, Volume 8, Issue 10, October 2011, ページ 2739-2745,https://doi.org/10.1111/j.1743-6109.2011.02390.x
掲載2011年10月01日

はじめに

カルシウム感受性Rho A/Rhoキナーゼ経路は、生殖器以外の血管平滑筋の制御に関与していることが示唆されている。Rho関連キナーゼ(ROK)はカルシウム非依存的に平滑筋収縮の調節を引き起こし、膀胱、前立腺、海綿体で実証されている。これまで、ROKとその関連タンパク質が腟血流の制御に関与しているかどうかは不明であった。

目的

ヒト腟動脈におけるRho経路の重要性を、機能的研究と免疫組織化学によって調べること。

方法

閉経後の女性5人から腟組織を得た。標本はROK1、ROK2、RhoA、RhoGDIについて免疫組織化学的に処理した。上皮下腟動脈の断片を組織浴にマウントした。フェニレフリン(Phe)またはPhe前収縮製剤に対する濃度反応曲線に対するY27632の効果を検討した。

主要評価項目

ヒト腟動脈におけるRhoキナーゼROK1、ROK2およびRho関連タンパク質RhoGDIの発現を免疫組織化学的に調べた。単離された腟動脈に対するROK阻害剤Y27632の効果を明らかにするために組織浴試験を行った。

結果

ヒト腟標本の上皮下には、α-アクチン免疫反応性細動脈の網目構造が存在した。ROK1、ROK2、RhoAおよびRhoGDIに対する免疫反応性がこれらの動脈の平滑筋に発現した。0.1および1μMのY27632では、Phe(10μM)に対する収縮は99±17%、124mMのK+に対する収縮は28±12%であった。Pheで収縮した調製物では、Y27632は弛緩反応を示した。

結論

α1アドレナリン受容体の活性化は、ROK感受性の機序を介してヒト上皮下腟動脈を収縮させる。腟の血流調節におけるこれらのシグナルの役割が考えられる。
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