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公開日:2024/10/16
最終更新日:2024/10/16

2型糖尿病を患う更年期女性の腟生理学における変化

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2型糖尿病を患う更年期女性の腟生理学における変化
2型糖尿病を患う更年期女性の腟生理学における変化(原題:Changes in Vaginal Physiology of Menopausal Women with Type 2 Diabetes)
The Journal of Sexual Medicine、第12巻、第6号、2015年6月、1346~1355ページ、
発行日:2015年6月1日
https://academic.oup.com/jsm/article-abstract/12/6/1346/6980192?redirectedFrom=fulltext

はじめに

2型糖尿病などの代謝性疾患は、女性性機能障害(FSD)発症リスクの増加と関連している。実験的研究では、糖尿病女性におけるFSD発症の要因として、腟レベルでの血管、神経、ホルモン反応性の変化が提案されているが、ヒトに関する決定的なデータはまだ不足している。

目的

本研究では、糖尿病を患う女性における腟レベルでの血管新生、性ステロイド受容体、一酸化窒素合成酵素、アクアポリン-2(AQP2)の発現の変化を評価することを目的とした。

方法

閉経後女性21名から腟生検を採取し、そのうち10名は2型糖尿病と診断されていた。 CD31、エストロゲン受容体α(ERα)、アンドロゲン受容体(AR)の発現と局在は免疫染色により分析した。 また、腟サンプルにおいて、内皮型(eNOS)および神経型(nNOS)一酸化窒素合成酵素アイソフォームとAQP2の発現も評価した。
主要評価項目
腟の血管新生、性ステロイド受容体、eNOS、nNOS、AQP2の発現の変化。

結果

糖尿病の女性から採取した腟サンプルでは、粘膜固有層における微小血管密度の増加が認められ、形態学的には血管新生の代償機序を示唆するような破壊が認められた。ERαには差異は認められなかったが、糖尿病の女性では腟上皮および粘膜固有層におけるARの発現が有意に減少していた。同様に、nNOSとeNOSの両方の遺伝子およびタンパク質発現は糖尿病患者で有意に減少していたが、AQP2 mRNAレベルは2つのグループ間で有意な差は認められなかった。

結論

糖尿病は腟の生理に大きな影響を与え、腟の固有層血管網、一酸化窒素作動性シグナル伝達、およびAR発現の変化と関連している。これらの変化は、糖尿病女性におけるFSD発症リスクの増加の一因となっている可能性がある。
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