最近では、高周波、炭酸ガスレーザー、超音波など治療機械もさまざまなものが出てきていますが、腟の若返りや腟を引き締める治療が出てきているのはご存知でしょうか。
中でも注目されているのが、ハイフと呼ばれる超音波を使用した治療です。
ハイフ(HIFU)とは高密度焦点式超音波治療法と呼ばれ、前立腺などのがん治療でも使用されている医療機器で、虫メガネで太陽光を1点に集め、黒い紙を焦がすことができるのと同じ原理で熱を発生させます。
そのエネルギーを皮膚の奥深い層に照射することでコラーゲンの生成を促進し、切らずにさまざまな症状を改善する治療法として応用されてきました。
美容形成外科などで、ハイフを用いた顔面のリフトアップや脂肪組織の破壊による痩身、産後の腟のゆるみの改善などが行われていますが、近年産後の腟縮小を目的としたハイフを行った症例において、尿失禁や便失禁にも効果があることがわかってきました。
そこで今回は、ハイフの中でも尿失禁やお湯漏れ(お風呂で腟内に水が入る)や腟のゆるみ、便失禁にも効果を発揮するyoniHIFU(ヨニハイフ)と骨盤底筋トレーニングについて詳しくご紹介します。
加齢や閉経でエストロゲンという女性ホルモンが減少することによって、「腟委縮」と言った、腟の壁が薄くなって乾いた状態になります。
手で例えるならばあかぎれのような状態でしょうか。
その結果、ペニスを挿入する時に痛みを感じやすくなったり、腟内環境のバランスが崩れてかゆみやにおいなどの不快症状も出てきたりするようになります。
出産や加齢により骨盤底筋の衰えが始まると、骨盤内の臓器、膀胱、子宮、直腸が下がってきます。
膀胱の位置が下がってしまうと、尿漏れや頻尿、お湯漏れ、場合によっては便失禁を引き起こすことがあります。
次に具体的な尿漏れ・便失禁のメカニズムを見ていきましょう。
実は、それは尿失禁という病気に該当します。
また、おしっこを漏らすことはよく聞くかもしれませんが、中には便を漏らすこともあります。
命にはかかわりはありませんが、尿と便を漏らしてしまうことは恥ずかしく思う人やうつ状態になる人もいるため、深刻な症状です。
65歳以上の方の約6~8%には便漏れがあり、潜在的な患者数は500万人以上に及ぶといわれています。
便もれはどのように起こるのでしょうか。
私たちが摂った食べ物や飲み物は、胃や腸で必要な栄養素が吸収されてその残りかすが大腸に送られます。
大腸でさらに水分が吸収されて、便を作っていきます。
便は、大腸のぜん動運動によって肛門の方へと運ばれますが、肛門括約筋(こうもんかつやくきん)という肛門周辺の筋肉が締まっているため、便は漏れません。
便で直腸の壁が刺激されると、その刺激が脳に伝わりって、脳が便意を感じて、肛門括約筋を緩めて便を排せつします。
ですから、便の排泄を調整つする肛門括約筋や、便を感じる神経などの働きが障害されることで、便もれを招いてしまうのです。
加齢とともに肛門括約筋が弱くなり、肛門がひらきやすくなって便が漏れてしまうようになります。
また、女性の場合には、出産の際に肛門括約筋や関連する神経が損傷を受けて、その後便が漏れやすくなってしまうことがあります。
そのほか、痔の悪化や、大腸がんの手術で肛門や直腸の形が変わることで便が漏れることがあります。
また、過敏性腸症候群というストレスなどが原因で下痢を繰り返す病気や糖尿病などでは、腸のぜん動運動や便を感じる神経が障害されるため便失禁になることもあります。
女性の尿もれは主に2つのタイプに分かれます。
せきやくしゃみ、マラソンや縄跳びをしたときなど、おなかに力がかかった時に尿が漏れてしまうものを「腹圧性尿失禁」、急に尿がしたくなり我慢できずに漏れてしまうのを「切迫性尿失禁」と呼びます。
尿もれに悩む女性のおよそ8割が「腹圧性尿失禁」およそ5割が「切迫性尿失禁」とされ、それらを併発する「混合性尿失禁」も3割程度みられます。
この2つのタイプの尿漏れの原因ですが、腹圧性尿失禁では骨盤底筋という筋肉が衰えることによって起こり、切迫性尿失禁では「脳とぼうこう」の連携がうまくいかず、膀胱が勝手に収縮してしまうことが原因で起こります。
急に尿意を感じてトイレに駆け込むけれども尿が漏れてしまう、、、といった症状を特徴とする切迫性尿失禁については、行動療法と薬物で治療をします。
行動療法の具体的な内容は、水分を取り過ぎないことや利尿作用のあるカフェインやアルコールを取りすぎない、なるべく排尿を我慢して1回の排尿量を増やしていくトレーニングをします。
切迫性尿失禁と違って、腹圧性尿失禁の原因となるのは、骨盤底筋が衰えることです。
骨盤底筋は、ぼうこうや子宮などの臓器を下側からハンモックのように支えている筋肉ですが、これが妊娠・出産などで緩んで筋力が衰えると腹圧性尿失禁の症状が現れます。
また加齢や肥満もリスク要因となります。
このように尿失禁や便失禁の多くが骨盤底筋の衰えが原因となっていますが、腹圧性尿失禁を著しく改善するお薬というのは残念ながらあまりありません。
骨盤底筋のトレーニングも有効ですが、こちらも即効性は期待できません。
そこで、近年は骨盤底筋に直接働きかける機器が増えています。
yoniHIFU(ヨニハイフ)とは、尿失禁の治療やお湯漏れ改善に使用される経腟的ハイフと便失禁の治療として行われている経肛門的ハイフをダブルで行うことができる未承認医療機器です。
yoniHIFU(ヨニハイフ)は尿失禁治療と便失禁治療の効果をアップさせるW(ダブル)ハイフ治療法を推奨しています。
ここでは、W(ダブル)ハイフがおすすめの症状と効果、施術費用をご紹介します。
実は40代以上の女性の3人に1人は尿失禁を経験しているという報告があるように、尿失禁は消して珍しい症状ではありません。尿失禁は生活の質を落としてしまう可能性も十分あるため一人で悩まず医師に相談してみましょう。
通常美容形成外科などで行われている尿失禁治療は経腟的ハイフのみを用いたものですが、この方法では腟は縮小できるものの、骨盤底筋群の中のほんの一部である球海綿体筋などの筋力をアップすることしかできませんでした。
そもそもハイフは経腟的ハイフとは、腟にハンドピースを挿入し、腟粘膜表面から約1.5~4.5mmの深部へ超音波エネルギーを照射、粘膜下から筋層へ60~70度の熱による刺激を与える施術です。
これを肛門に対して行うことを経肛門的ハイフといいます。
近年、便失禁でお悩みの方に経肛門的ハイフを行ったところ、尿失禁治療と同じように便失禁の症状が改善したことから、外肛門括約筋に直接刺激を与えることで、直腸肛門、腟、尿道の引き締めに効果があることがわかりました。
そのため、経腟的ハイフに経肛門的ハイフをプラスすることで肛門側からも骨盤底筋群にアプローチし、尿失禁治療に対してより一層の効果を発揮するのです。
さらに、尿失禁の改善だけでなく、腟圧をアップする効果も期待できるので、腟のゆるみにも効果を発揮。腟の締まりが良くなり、性交時の満足度や感度も向上します。
腟の収縮力に関しては、経腟的ハイフと比べて経肛門的ハイフの方が効果が期待できます。
施術時間は20分から60分程度で、麻酔を施す必要もなくダウンタイムがないのが特徴です。入院の必要もないため、仕事が忙しい方も手軽に受けることができるのもポイントです。
1度の施術でも効果を感じられる方も多いですが、効果は年齢や出産回数などによって個人差があります。
一般的に尿失禁の症状がある方は、3ヶ月後と6ヶ月後の追加照射がおすすめです。その後も効果を維持するためには、1年に1度くらいの頻度で継続して施術を受けると良いでしょう。
共通点は腟の若返りですが、照射の方法と深さ、その効果が少し異なります。
モナリザタッチは、炭酸ガスレーザーを腟粘膜に照射することで、腟粘膜の線維芽細胞が活性化され、腟にふっくらした厚みやひだのある腟になるという特徴を持っています。
一方、yoniHIFUは、高密度の超音波を皮膚深層の筋膜に照射をすることによって、腟を引き締めるという特徴を持っています。
より表面に近い組織に照射をするモナリザタッチは、外陰部の乾燥感や潤い不足による挿入時の痛みなどに効果があるとされています。
一方腟HIFUは、筋層、つまりより深い層に照射をするため、尿漏れ、お湯漏れ、ゆるみ感に対してより高い効果が得られると思われます。
モナリザタッチは53名のうち36名の方が、ヨニハイフは54名の方のうち、36名の方が施術後1か月後の効果・持続などについての感想を寄せてくださいました。
まずヨニハイフを受けた方ですが、症状別では尿漏れやお湯漏れ、腟のゆるみに改善が見られました。
これはyoniHIFUが筋膜までアプローチするからだと思います。
また、意外にも、yoniHIFUでも性交痛への改善が見られました。これは腟のタイトニングを実現することで感度が上がったり、血流が改善して濡れやすくなった可能性が考えられます。
次に、モナリザタッチです。モナリザタッチのアンケート結果はこのようになりました。腟粘膜にアプロ―をするので、性交痛や腟の乾燥感などに改善が見られました。
ヨニハイフは1回で完結、モナリザタッチは基本的に3回の照射をお勧めしているので、1回目の照射後1か月で外陰部の痛み、かゆみ、乾燥感に対してすでにかなり改善されていることがわかります。
性交痛に関してはその方の外陰部の萎縮の状況にもよりますが、3回照射するとかなりの改善効果が期待できます。
ではこれらはyoniHIFUといったい何が違うのでしょうか。
エムセラは骨盤底筋全面を高密度焦点式電磁(ハイフェム)のエネルギーで刺激する治療です。
尿漏れやお湯漏れ、腟のゆるみ、骨盤臓器下垂(脱)などの症状に対して、骨盤底筋トレーニングで筋力を鍛えましょうとよく言われますが、
そうはいってもどこにどうやって力を入れたらよいのかよくわからない、なかなか続けられない、うっかり忘れてしまう方も多いかと思います。
そういう方へ、EMSELLA(エムセラ)はおすすめの治療法です。
治療機器に30分間座っている間に高密度焦点式電磁(ハイフェム)のエネルギーが骨盤底筋全面を刺激し、1回の施術で1万7040回の超極大筋収縮が誘発されて筋肉を強化します。
服を着たまま治療機器に30分間座っているだけで知らない間に骨盤底筋が鍛えられます。
少しピリピリと筋肉の刺激を感じる程度で、治療後は通常通りの日常生活を送ることができる負担の少ない治療です。
咲江レディスクリニックでは、一番最初に治療を受ける場合は週1回全部で6回受けることをお勧めしています。
yoniHIFU・エムセラ・モナリザタッチは基本的に病院での施術が前提となります。
もっと手軽に家で腟ケアができる商品がホーム腟ケア器yoniCAREです。
yoniCAREには赤色LEDと青色LED、バイブレーションの3つの機能があります
赤色LEDの効果で6線維芽細胞を活性化し、コラーゲン・エラスチンの生成を促進し、血流を改善することで腟周辺の筋肉の伸張力を強化して引き締め効果を実現します。
また、バイブレーション機能によって骨盤底筋トレーニングのような効果を期待することができます。
自宅で自分の好きな時間に自分できますし、全く痛くなくむしろ心地よい温かさも感じながら施術ができますが、1回10分週3回継続して行う必要があります。
症状が強い場合には腟ハイフとエムセラを両方、外陰部の萎縮などがありご自分で外陰部を触ってもいたい方などはエムセラから、速やかに症状をまずは改善したいと考える場合には腟ハイフから行うことをお勧めします。
症状が軽い方やハイフやエムセラ後の効果を長く維持したい方はヨニハイフを継続していただくと、効果が長く続くことが期待できると思います。
一般的に、経腟的ハイフ、経肛門的ハイフの施術費用は共に1回30~40万円といわれていますが、中には経腟的ハイフ、経肛門的ハイフ共に35,000円、Wハイフは50,000円と国内最安値で施術を行っているクリニックもあるので、事前のリサーチが重要となってきます。
カウンセリングを無料で行っているクリニックもあるので、施術を受けたいクリニックがある場合には一度カウンセリングに行ってみるのも良いでしょう。
ここからは、骨盤底筋トレーニングと、同時に行うべきトレーニングについてご紹介します。
そのため、骨盤底筋トレーニングは、骨盤底筋群の各部位の場所を把握し、今どこに効いているのかを意識しながら行う必要があるのですが、そもそも骨盤底筋群とは臓側骨盤隔膜、骨盤隔膜、尿生殖隔膜といわれる3つの隔膜の集合体です。この中でも、特に骨盤隔膜内の筋肉が、尿漏れに深く関わっています。
骨盤の前の恥骨から後ろの尾骨にかけて存在し、骨盤底の真ん中にある骨盤隔膜は、最も強く重要な役割を担っています。この膜は腕や脚の筋肉と同じく横紋筋でできているため、意識してトレーニングを行うことで鍛えることができます。
では、基本的な骨盤底筋トレーニングをご紹介します。
注意点は膝から下を揃えないことです。膝から下を揃えてしまうとももの内側に力が入りにくく、骨盤底筋に効きにくくなってしまいます。お尻の穴に力を入れるとさらに効果的なので意識してみましょう。
スクワットは、骨盤底筋も含めた下半身全体の筋肉を鍛え、膀胱周りの血流も良くする効果が期待できるので、骨盤底筋トレーニングと共に積極的に行っていきたいトレーニングです。
それでは、骨盤底筋を強化する基本のスクワットをご紹介します。
実は尿失禁でお悩みの女性は非常に多いのですが、恥ずかしさから我慢してしまう方がほとんどのようです。
尿失禁には腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁、溢流性尿失禁、機能性尿失禁の4種類があります。個人差はありますが、どの種類にもWハイフは有効だとされています。
尿失禁でyoniHIFU(ヨニハイフ)のWハイフを検討している方は、ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね。
中でも注目されているのが、ハイフと呼ばれる超音波を使用した治療です。
ハイフ(HIFU)とは高密度焦点式超音波治療法と呼ばれ、前立腺などのがん治療でも使用されている医療機器で、虫メガネで太陽光を1点に集め、黒い紙を焦がすことができるのと同じ原理で熱を発生させます。
そのエネルギーを皮膚の奥深い層に照射することでコラーゲンの生成を促進し、切らずにさまざまな症状を改善する治療法として応用されてきました。
美容形成外科などで、ハイフを用いた顔面のリフトアップや脂肪組織の破壊による痩身、産後の腟のゆるみの改善などが行われていますが、近年産後の腟縮小を目的としたハイフを行った症例において、尿失禁や便失禁にも効果があることがわかってきました。
そこで今回は、ハイフの中でも尿失禁やお湯漏れ(お風呂で腟内に水が入る)や腟のゆるみ、便失禁にも効果を発揮するyoniHIFU(ヨニハイフ)と骨盤底筋トレーニングについて詳しくご紹介します。
「腟の老化」とはどういう現象か
お肌が年齢を重ねるほど衰えるように、腟も年齢を重ねることによって衰えてきます。腟粘膜の萎縮
代表的な衰えの症状として腟粘膜の萎縮があります。加齢や閉経でエストロゲンという女性ホルモンが減少することによって、「腟委縮」と言った、腟の壁が薄くなって乾いた状態になります。
手で例えるならばあかぎれのような状態でしょうか。
その結果、ペニスを挿入する時に痛みを感じやすくなったり、腟内環境のバランスが崩れてかゆみやにおいなどの不快症状も出てきたりするようになります。
骨盤臓器の下垂
2つ目の女性器の衰えの症状として骨盤臓器の下垂があります。出産や加齢により骨盤底筋の衰えが始まると、骨盤内の臓器、膀胱、子宮、直腸が下がってきます。
膀胱の位置が下がってしまうと、尿漏れや頻尿、お湯漏れ、場合によっては便失禁を引き起こすことがあります。
次に具体的な尿漏れ・便失禁のメカニズムを見ていきましょう。
尿失禁・便失禁について
ある時突然、ふとした瞬間におしっこが漏れてしまうときはありませんか。実は、それは尿失禁という病気に該当します。
また、おしっこを漏らすことはよく聞くかもしれませんが、中には便を漏らすこともあります。
命にはかかわりはありませんが、尿と便を漏らしてしまうことは恥ずかしく思う人やうつ状態になる人もいるため、深刻な症状です。
便失禁とは
便失禁、便漏れとは、自分の意志とは関係なく、便が肛門から排出されてしまう症状のことを言います。65歳以上の方の約6~8%には便漏れがあり、潜在的な患者数は500万人以上に及ぶといわれています。
便もれはどのように起こるのでしょうか。
私たちが摂った食べ物や飲み物は、胃や腸で必要な栄養素が吸収されてその残りかすが大腸に送られます。
大腸でさらに水分が吸収されて、便を作っていきます。
便は、大腸のぜん動運動によって肛門の方へと運ばれますが、肛門括約筋(こうもんかつやくきん)という肛門周辺の筋肉が締まっているため、便は漏れません。
便で直腸の壁が刺激されると、その刺激が脳に伝わりって、脳が便意を感じて、肛門括約筋を緩めて便を排せつします。
ですから、便の排泄を調整つする肛門括約筋や、便を感じる神経などの働きが障害されることで、便もれを招いてしまうのです。
肛門括約筋の衰え
便失禁を引き起こす原因の中で最も多いと考えられているのが肛門括約筋の衰えです。加齢とともに肛門括約筋が弱くなり、肛門がひらきやすくなって便が漏れてしまうようになります。
また、女性の場合には、出産の際に肛門括約筋や関連する神経が損傷を受けて、その後便が漏れやすくなってしまうことがあります。
そのほか、痔の悪化や、大腸がんの手術で肛門や直腸の形が変わることで便が漏れることがあります。
また、過敏性腸症候群というストレスなどが原因で下痢を繰り返す病気や糖尿病などでは、腸のぜん動運動や便を感じる神経が障害されるため便失禁になることもあります。
尿失禁
尿失禁は、40歳以上の女性の4割以上が経験しており、悩まれている方は実際には多い症状です。女性の尿もれは主に2つのタイプに分かれます。
せきやくしゃみ、マラソンや縄跳びをしたときなど、おなかに力がかかった時に尿が漏れてしまうものを「腹圧性尿失禁」、急に尿がしたくなり我慢できずに漏れてしまうのを「切迫性尿失禁」と呼びます。
尿もれに悩む女性のおよそ8割が「腹圧性尿失禁」およそ5割が「切迫性尿失禁」とされ、それらを併発する「混合性尿失禁」も3割程度みられます。
この2つのタイプの尿漏れの原因ですが、腹圧性尿失禁では骨盤底筋という筋肉が衰えることによって起こり、切迫性尿失禁では「脳とぼうこう」の連携がうまくいかず、膀胱が勝手に収縮してしまうことが原因で起こります。
急に尿意を感じてトイレに駆け込むけれども尿が漏れてしまう、、、といった症状を特徴とする切迫性尿失禁については、行動療法と薬物で治療をします。
行動療法の具体的な内容は、水分を取り過ぎないことや利尿作用のあるカフェインやアルコールを取りすぎない、なるべく排尿を我慢して1回の排尿量を増やしていくトレーニングをします。
切迫性尿失禁と違って、腹圧性尿失禁の原因となるのは、骨盤底筋が衰えることです。
骨盤底筋は、ぼうこうや子宮などの臓器を下側からハンモックのように支えている筋肉ですが、これが妊娠・出産などで緩んで筋力が衰えると腹圧性尿失禁の症状が現れます。
また加齢や肥満もリスク要因となります。
このように尿失禁や便失禁の多くが骨盤底筋の衰えが原因となっていますが、腹圧性尿失禁を著しく改善するお薬というのは残念ながらあまりありません。
骨盤底筋のトレーニングも有効ですが、こちらも即効性は期待できません。
そこで、近年は骨盤底筋に直接働きかける機器が増えています。
yoniHIFU(ヨニハイフ)のWハイフとは
yoniHIFU(ヨニハイフ)とは、尿失禁の治療やお湯漏れ改善に使用される経腟的ハイフと便失禁の治療として行われている経肛門的ハイフをダブルで行うことができる未承認医療機器です。
yoniHIFU(ヨニハイフ)は尿失禁治療と便失禁治療の効果をアップさせるW(ダブル)ハイフ治療法を推奨しています。
ここでは、W(ダブル)ハイフがおすすめの症状と効果、施術費用をご紹介します。
このような症状におすすめ
yoniHIFU(ヨニハイフ)のWハイフは、以下のような症状におすすめです。- 産後の腟内のゆるみ
- お湯漏れ(お風呂に入ると腟内に水が入る)
- 子宮脱(骨盤臓器脱)
- 尿失禁
- 便失禁
実は40代以上の女性の3人に1人は尿失禁を経験しているという報告があるように、尿失禁は消して珍しい症状ではありません。尿失禁は生活の質を落としてしまう可能性も十分あるため一人で悩まず医師に相談してみましょう。
yoniHIFUのW(ダブル)ハイフの効果
yoniHIFUのWハイフは、300症例以上の施術経験によって確立されたものです。通常美容形成外科などで行われている尿失禁治療は経腟的ハイフのみを用いたものですが、この方法では腟は縮小できるものの、骨盤底筋群の中のほんの一部である球海綿体筋などの筋力をアップすることしかできませんでした。
そもそもハイフは経腟的ハイフとは、腟にハンドピースを挿入し、腟粘膜表面から約1.5~4.5mmの深部へ超音波エネルギーを照射、粘膜下から筋層へ60~70度の熱による刺激を与える施術です。
これを肛門に対して行うことを経肛門的ハイフといいます。
近年、便失禁でお悩みの方に経肛門的ハイフを行ったところ、尿失禁治療と同じように便失禁の症状が改善したことから、外肛門括約筋に直接刺激を与えることで、直腸肛門、腟、尿道の引き締めに効果があることがわかりました。
そのため、経腟的ハイフに経肛門的ハイフをプラスすることで肛門側からも骨盤底筋群にアプローチし、尿失禁治療に対してより一層の効果を発揮するのです。
さらに、尿失禁の改善だけでなく、腟圧をアップする効果も期待できるので、腟のゆるみにも効果を発揮。腟の締まりが良くなり、性交時の満足度や感度も向上します。
腟の収縮力に関しては、経腟的ハイフと比べて経肛門的ハイフの方が効果が期待できます。
施術時間は20分から60分程度で、麻酔を施す必要もなくダウンタイムがないのが特徴です。入院の必要もないため、仕事が忙しい方も手軽に受けることができるのもポイントです。
1度の施術でも効果を感じられる方も多いですが、効果は年齢や出産回数などによって個人差があります。
一般的に尿失禁の症状がある方は、3ヶ月後と6ヶ月後の追加照射がおすすめです。その後も効果を維持するためには、1年に1度くらいの頻度で継続して施術を受けると良いでしょう。
ハイフ治療とレーザー治療との違い
従来は腟の治療などにはレーザー治療が多く使われてきました。代表的な機器として、モナリザタッチが挙げられます。共通点は腟の若返りですが、照射の方法と深さ、その効果が少し異なります。
モナリザタッチは、炭酸ガスレーザーを腟粘膜に照射することで、腟粘膜の線維芽細胞が活性化され、腟にふっくらした厚みやひだのある腟になるという特徴を持っています。
一方、yoniHIFUは、高密度の超音波を皮膚深層の筋膜に照射をすることによって、腟を引き締めるという特徴を持っています。
より表面に近い組織に照射をするモナリザタッチは、外陰部の乾燥感や潤い不足による挿入時の痛みなどに効果があるとされています。
一方腟HIFUは、筋層、つまりより深い層に照射をするため、尿漏れ、お湯漏れ、ゆるみ感に対してより高い効果が得られると思われます。
参考
モナリザタッチとyoniHIFU両方を導入している、愛知県の咲江レディスクリニックでは、令和3年11月17日から令和4年3月31日までの期間にモナリザタッチまたはヨニハイフの施術を受けられた方にアンケートをとっています。モナリザタッチは53名のうち36名の方が、ヨニハイフは54名の方のうち、36名の方が施術後1か月後の効果・持続などについての感想を寄せてくださいました。
まずヨニハイフを受けた方ですが、症状別では尿漏れやお湯漏れ、腟のゆるみに改善が見られました。
これはyoniHIFUが筋膜までアプローチするからだと思います。
また、意外にも、yoniHIFUでも性交痛への改善が見られました。これは腟のタイトニングを実現することで感度が上がったり、血流が改善して濡れやすくなった可能性が考えられます。
次に、モナリザタッチです。モナリザタッチのアンケート結果はこのようになりました。腟粘膜にアプロ―をするので、性交痛や腟の乾燥感などに改善が見られました。
ヨニハイフは1回で完結、モナリザタッチは基本的に3回の照射をお勧めしているので、1回目の照射後1か月で外陰部の痛み、かゆみ、乾燥感に対してすでにかなり改善されていることがわかります。
性交痛に関してはその方の外陰部の萎縮の状況にもよりますが、3回照射するとかなりの改善効果が期待できます。
- 外陰部の痛み、かゆみ、性交痛にはモナリザタッチ
- 腟のゆるみ、お湯漏れ、尿漏れには腟ハイフ
エムセラ・ヨニケアとyoniHIFUの違い
尿漏れ、お湯漏れの治療機器には、yoniHIFUのほかにも、エムセラやyoniCAREなどという機器もあります。ではこれらはyoniHIFUといったい何が違うのでしょうか。
エムセラとは?
エムセラは骨盤底筋全面を高密度焦点式電磁(ハイフェム)のエネルギーで刺激する治療です。
尿漏れやお湯漏れ、腟のゆるみ、骨盤臓器下垂(脱)などの症状に対して、骨盤底筋トレーニングで筋力を鍛えましょうとよく言われますが、
そうはいってもどこにどうやって力を入れたらよいのかよくわからない、なかなか続けられない、うっかり忘れてしまう方も多いかと思います。
そういう方へ、EMSELLA(エムセラ)はおすすめの治療法です。
治療機器に30分間座っている間に高密度焦点式電磁(ハイフェム)のエネルギーが骨盤底筋全面を刺激し、1回の施術で1万7040回の超極大筋収縮が誘発されて筋肉を強化します。
服を着たまま治療機器に30分間座っているだけで知らない間に骨盤底筋が鍛えられます。
少しピリピリと筋肉の刺激を感じる程度で、治療後は通常通りの日常生活を送ることができる負担の少ない治療です。
咲江レディスクリニックでは、一番最初に治療を受ける場合は週1回全部で6回受けることをお勧めしています。
yoniCAREとは?
yoniHIFU・エムセラ・モナリザタッチは基本的に病院での施術が前提となります。
もっと手軽に家で腟ケアができる商品がホーム腟ケア器yoniCAREです。
yoniCAREには赤色LEDと青色LED、バイブレーションの3つの機能があります
赤色LEDの効果で6線維芽細胞を活性化し、コラーゲン・エラスチンの生成を促進し、血流を改善することで腟周辺の筋肉の伸張力を強化して引き締め効果を実現します。
また、バイブレーション機能によって骨盤底筋トレーニングのような効果を期待することができます。
自宅で自分の好きな時間に自分できますし、全く痛くなくむしろ心地よい温かさも感じながら施術ができますが、1回10分週3回継続して行う必要があります。
治療の原理の違い
- エムセラは骨盤底筋全面を高密度焦点式電磁(ハイフェム)のエネルギーで刺激して骨盤底筋を鍛える
- ヨニハイフは高密度焦点式超音波で腟をタイトニング
- ヨニケアは赤色レーザーとバイブレーション機能で骨盤の筋肉を強化
回数ややり方の違い
- エムセラはクリニックで、30分間椅子に座ったままで受けられる。最初は6回受ける必要がある
- ヨニハイフはクリニックで、腟の中にハンドピースを入れて受ける。1回のみで効果が得られる。
- ヨニケアは自宅で、腟の中に機械を入れて自分で実施することができる。1回10分週3回継続して行う。
症状が強い場合には腟ハイフとエムセラを両方、外陰部の萎縮などがありご自分で外陰部を触ってもいたい方などはエムセラから、速やかに症状をまずは改善したいと考える場合には腟ハイフから行うことをお勧めします。
症状が軽い方やハイフやエムセラ後の効果を長く維持したい方はヨニハイフを継続していただくと、効果が長く続くことが期待できると思います。
yoniHIFU(ヨニハイフ)の施術費用
クリニックによってハイフの費用にはかなりの差が出てくるため、施術をお考えの方は事前にクリニックのホームページを確認するか、直接問い合わせてみることをおすすめします。一般的に、経腟的ハイフ、経肛門的ハイフの施術費用は共に1回30~40万円といわれていますが、中には経腟的ハイフ、経肛門的ハイフ共に35,000円、Wハイフは50,000円と国内最安値で施術を行っているクリニックもあるので、事前のリサーチが重要となってきます。
カウンセリングを無料で行っているクリニックもあるので、施術を受けたいクリニックがある場合には一度カウンセリングに行ってみるのも良いでしょう。
骨盤底筋トレーニングは併せて行うべきか
ふとした瞬間に気づいたら尿が漏れていたというように、意図せず尿が漏れてしまう尿失禁の症状ですが、yoniHIFUのWハイフの施術を受け症状が改善したあとによくクリニックで紹介される骨盤底筋トレーニングは行うべきなのでしょうか。ここからは、骨盤底筋トレーニングと、同時に行うべきトレーニングについてご紹介します。
骨盤底筋群の場所を把握する必要がある
骨盤底筋トレーニングは、yoniHIFU(ヨニハイフ)のWハイフ治療後に行うことでその効果をより一層高めることができます。しかし、骨盤底筋群の場所を把握していない状態でトレーニングを行うと、効果を感じることができず、無駄になってしまう可能性があります。そのため、骨盤底筋トレーニングは、骨盤底筋群の各部位の場所を把握し、今どこに効いているのかを意識しながら行う必要があるのですが、そもそも骨盤底筋群とは臓側骨盤隔膜、骨盤隔膜、尿生殖隔膜といわれる3つの隔膜の集合体です。この中でも、特に骨盤隔膜内の筋肉が、尿漏れに深く関わっています。
骨盤の前の恥骨から後ろの尾骨にかけて存在し、骨盤底の真ん中にある骨盤隔膜は、最も強く重要な役割を担っています。この膜は腕や脚の筋肉と同じく横紋筋でできているため、意識してトレーニングを行うことで鍛えることができます。
では、基本的な骨盤底筋トレーニングをご紹介します。
1.仰向けに寝て膝を軽く曲げる
2.両手は体の横に自然に伸ばしておく
3.膝頭は合わせ、膝から下は両側に広く開く
4.足をつく位置をお尻側に寄せてから腰を持ち上げていく
5.お尻と内ももに力を入れながら膝から胸までを一直線にする
6.そこで止めて10秒キープ
この動きを2回繰り返して行います。キープしている間お尻に手を添えるとより力が入れやすくなります。注意点は膝から下を揃えないことです。膝から下を揃えてしまうとももの内側に力が入りにくく、骨盤底筋に効きにくくなってしまいます。お尻の穴に力を入れるとさらに効果的なので意識してみましょう。
同時に行うべきトレーニング
骨盤底筋トレーニングと同時に行うべきトレーニングでおすすめなのが、スクワットです。アメリカでは近年、尿漏れ改善を目的としてスクワットを行う人が増えているといいます。スクワットは、骨盤底筋も含めた下半身全体の筋肉を鍛え、膀胱周りの血流も良くする効果が期待できるので、骨盤底筋トレーニングと共に積極的に行っていきたいトレーニングです。
それでは、骨盤底筋を強化する基本のスクワットをご紹介します。
1.足を肩幅に開く
2.背筋を伸ばしたままゆっくりと腰を落とす
3.そのまま10秒キープ
4.元の姿勢に戻る
5この動きを5~10回繰り返す
このとき、膝がつま先よりも前に出ないように気をつけて行います。このスクワットは子宮や膀胱が落ちてきてしまう骨盤臓器脱にも有効といわれているので、できれば毎日、自分のペースで続けるようにしましょう。まとめ
yoniHIFU(ヨニハイフ)のWハイフと骨盤底筋トレーニングについて詳しくご紹介しました。実は尿失禁でお悩みの女性は非常に多いのですが、恥ずかしさから我慢してしまう方がほとんどのようです。
尿失禁には腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁、溢流性尿失禁、機能性尿失禁の4種類があります。個人差はありますが、どの種類にもWハイフは有効だとされています。
尿失禁でyoniHIFU(ヨニハイフ)のWハイフを検討している方は、ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね。