Michael Krychman医学博士、Christopher G. Rowan医学博士、Bruce B. Allan医学博士、FRCS(C)、Leonard DeRogatis医学博士、Scott Durbin医学博士、Ashley Yacoubian理学士、Deborah Wilkerson医学博士
The Journal of Sexual Medicine』第14巻第2号、2017年2月、215-225ページ、
https://doi.org/10.1016/j.jsxm.2016.11.322
公開:2017年02月01日
はじめに
腟弛緩症は非常に蔓延している疾患であり、十分な治療を受けていない。
目的
VIVEVE I試験において、腟弛緩症の治療に対する表面冷却単極性高周波(RFc)療法の有効性と安全性を評価すること。
方法
VIVEVE I試験は、前向き無作為化単盲検偽薬対照試験であった。カナダ、イタリア、スペイン、日本の9施設が参加した。腟弛緩を呈する女性がスクリーニングを受け、インフォームド・コンセントを得た。主な研究参加基準は、閉経前であること、年齢が18歳以上であること、正期産の経腟分娩が1回以上あること、泌尿生殖器-骨盤内検査結果が正常であることであった。登録された被験者は、腟組織にRFc療法(それぞれActive [90 J/cm2]とSham [1 J/cm2])を受ける群に無作為に割り付けられた(2:1)。
主要評価項目
主要有効性転帰は、無作為化された被験者のうち、介入後6ヵ月時点で「腟弛緩なし」(Active vs Sham)を報告した割合とし、腟弛緩度質問票を用いて評価した。治療による有害事象は、治療を受けたすべての被験者で評価された。副次的有効性評価項目は、女性性機能指数(FSFI)および改訂女性性ストレス尺度(FSDS-R)の変化であった。
結果
腟の弛緩がみられなかったのは、Active群で43.5%、Sham群で19.6%(P = 0.002)であった。FSFIとFSDS-Rの合計得点の差(Active vs Sham)はそれぞれ1.8(P = 0.031)と-2.42(P = 0.056)で、Active治療に有利であった。治療に起因する有害事象は、Active群では11.1%、Sham群では12.3%の被験者から報告された。
結論
VIVEVE I試験は、腟弛緩症の治療に対するRFcの初のランダム化比較盲検臨床試験である。RFc療法の1回の治療は安全であり、腟の弛緩の改善と性機能の改善の両方に関連することが判明した。この臨床試験の結果は、腟弛緩症という蔓延し治療が不十分な疾患に対する新しい非外科的療法の使用を支持するものである。