腟再建後のメイヤー・ロキタンスキー・クエスター・ハウザー症候群の女性の性的健康と性的幸福(質的分析 )(原題:Sexual health and sexual well-being of women with Mayer-Rokitansky-Kuester-Hauser syndrome after vaginal reconstruction: a qualitative analysis)
クララ・ステパノフ医学博士、アンドレア・ナデラー医学博士、ヨハンナ・アレクソプロス博士、カタリーナ・ヴァルヒ医学博士、レネ・ヴェンツル医学博士、カタリーナ・ライトナー医学博士
The Journal of Sexual Medicine, 第20巻, 第1号, 2023年1月, 57-64ページ,
https://doi.org/10.1093/jsxmed/qdac011
発行:2023年1月12日 記事履歴
背景
腟再建後のMayer-Rokitansky-Kuester-Hauser症候群(MRKHS)の女性における性的健康に関する矛盾した知見は、特にMRKHSおよび新腟の女性における性的幸福、特に性器の自己イメージまたは性的自尊心を構成するものが何であるかがまだ不明であることから、このテーマについてより深い評価が必要であることを示している。
目的
この質的研究の目的は、腟再建後のMRKHSの文脈における個人の性的健康と性的幸福を、性器の自己像、性的自尊心、性的満足感、およびMRKHSへの対処に重点を置いて評価することであった。
方法
Wharton-Sheares-George手術法による腟再建後にMRKHSを有する女性(n = 10)およびMRKHSを有さないマッチさせた対照群(n = 20)を対象に、質的半構造化面接を実施した。女性は、以前および現在の性行為、性器に対する認識と態度、他者への開示、診断への対処、手術に対する認識について調査された。データは質的内容分析により分析され、対照群と比較された。
転帰
本研究の主要な成果は、性的満足度、性的自尊心、性器の自己イメージ、MRKHSへの対処などの主要カテゴリーと、内容分析に関連するサブカテゴリーであった。
結果
本研究では、半数の女性が自分の状態にうまく対処しており、性交渉に満足していると回答したが、ほとんどの女性が自分の新腟に不安を感じており、性交渉中に認知が散漫になり、性的自尊心のレベルが低いことが示された。
臨床的意義
新腟に対する期待および不確実性についてよりよく理解することは、専門家が腟再建後のMRKHSを有する女性を支援して性的幸福を高めるのに役立つ可能性がある。
長所と限界
本研究は、MRKHSおよび新腟を有する女性における性的幸福の個人的側面、特に性的自尊心および性器の自己イメージに焦点を当てた初めての質的研究である。この質的研究は、良好な評価者間信頼性およびデータの飽和を示している。本研究の限界としては、この方法に起因する客観性の欠如が内在していることに加え、すべての患者が特定の手術手技を受けたという事実があり、その結果、これらの知見の一般化には限界がある。
結論
われわれのデータは、新腟を性器の自己イメージに統合することは、性的幸福にとって不可欠な長期にわたるプロセスであり、したがって性的カウンセリングの焦点となるべきであることを示している。