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公開日:2024/04/15
最終更新日:2024/04/15

骨盤放射線治療後の腟拡張器使用の決定要因に関する患者の質的説明

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骨盤放射線治療後の腟拡張器使用の決定要因に関する患者の質的説明
The Journal of Sexual Medicine, 第12巻, 第3号, 2015年3月, ページ 764-773,https://doi.org/10.1111/jsm.12776
掲載2015年03月01日号

はじめに

婦人科がんに対する骨盤外照射ブラキセラピー(EBRT/BT)による治療は、腟の短縮や引き締めのために性機能障害を引き起こす可能性がある。定期的な腟拡張器の使用は、腟の短縮および/または引き締めを軽減すると考えられているが、その遵守率は低い。

目的

本研究では、EBRT/BT後の患者の拡張器使用の順守の決定因子を同定した。

方法

過去36ヵ月間に2つの大学医療センターで婦人科がんのEBRT/BT治療を受けた32~67歳の女性30人を対象に半構造化面接を実施した。記録はN-Vivoソフトウェアでコード化され、分析された。

主要評価項目

ダイレーター使用の決定因子は、(i)行動意図につながる動機づけの過程、および(ii)実際の行動の開始または維持につながる意志の過程を記述するHealth Action Process Approachに基づいて分類された。

結果

ほぼすべての女性が腟拡張器の長期的な定期使用を試みていた。意図的なダイレーターの使用は、腟の癒着や狭窄の発生を防ぐという期待によって決定された。ダイレーターの使用を計画し、日課の一部とすること、シャワーを浴びながら使用すること、潤滑剤を使用すること、ダイレーターのサイズを小さくすること、バイブレーターを使用することなどが助けになった。また、時間がない、プライバシーがない、忘れてしまう、疲れているなどの理由も報告された。女性は、ダイレーターを回転させたり、ダイレーターを使用するタイミングを計ったりすることで、ダイレーターの使用を自己調節していた。影響因子としては、ダイレーターの使用や硬いプラスチックのデザインに関する否定的な感情、(痛みや出血に対する)不安、EBRT/BTとの関連が挙げられた。一部の女性は、例えば潤滑剤のような道具的なサポートの欠如について言及した。また、情報提供によって安心感を得たり、社会的に支えられたりした女性もいた。

結論

ダイレーターの使用を決定する動機づけと意志のプロセスが同定され、性的リハビリテーション介入の開発に利用された。患者に十分な情報と支援を提供し、患者の自己効力感を高めることが重要である。
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