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公開日:2024/08/12
最終更新日:2024/08/12

ホスホジエステラーゼ4の阻害は、麻酔雌性ラットにおけるクリトリス背側神経刺激またはPGE1に対するクリトリスおよび腟の血流反応を増強する

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ホスホジエステラーゼ4の阻害は、麻酔雌性ラットにおけるクリトリス背側神経刺激またはPGE1に対するクリトリスおよび腟の血流反応を増強する
ホスホジエステラーゼ4の阻害は、麻酔雌性ラットにおけるクリトリス背側神経刺激またはPGE1に対するクリトリスおよび腟の血流反応を増強する(原題:Inhibition of Phosphodiesterase 4 Enhances Clitoral and Vaginal Blood Flow Responses to Dorsal Clitoral Nerve Stimulation or PGE1 in Anesthetized Female Rats)
ファビオ・カスティリオーネ医学博士、アリス・ベルガミーニ医学博士、アンドレア・ルッソ医学博士、ジョヴァンニ・ラ・クローチェ医学博士、ジュリア・カスターニャ医学博士、ジョルジア・コルチャゴ医学博士、アンドレア・サローニア医学博士、パトリツィオ・リガッティ教授、フランチェスコ・モントルージ教授、ペター・ヘドランド教授
性医学ジャーナル、第10巻、第4号、2013年4月、939-950ページ、https://doi.org/10.1111/jsm.12058
発行2013年04月01日

はじめに

環状アデノシン3′5′一リン酸(cAMP)は、血管作動性腸管ポリペプチドやプロスタグランジンE1(PGE1)などによる活性化後、アデニル酸シクラーゼによって産生される。cAMPを分解するホスホジエステラーゼ4(PDE4)は腟とクリトリスに発現しているが、女性の神経血管性器反応におけるPDE4関連シグナルの機能的役割に関する情報は得られていない。

目的

本研究の目的は、ラットの神経およびPGE1による腟およびクリトリスの血流反応に対するロリプラムによるPDE4阻害の効果を検討することである。

方法

ロリプラムまたはシルデナフィル(ホスホジエステラーゼ5型阻害薬[PDE5])およびニトロ-L-アルギニン(L-NNA)(一酸化窒素合成酵素阻害薬)の腹腔内投与前後における、麻酔したラットのクリトリス背側神経(DCN)活性化時のクリトリスおよび腟の血流および血圧の測定。性器血流に対するPGE1局所投与による効果も評価した。

主要評価項目

血流はレーザードップラー血流計により組織灌流単位(TPU)として記録した。平均動脈血圧(MAP)は頸動脈で記録した(cmH2O)。血流応答はTPU/MAPで表した。対応のないt検定と分散分析を用いた。

結果

対照刺激と比較して、ロリプラム(0.3mg/kg)はDCNの活性化中にピーク血流量の2倍増加(P< 0.05)とクリトリス血流速度の4倍増加(P< 0.05)を引き起こした。同時に、腟ではピーク血流量が2倍、血流速度が3倍増加した(P< 0.05)。シルデナフィル(0.2mg/kg)でも同様の効果が認められた(P< 0.05)。DCN活性化に対する血流反応に対するL-NNA(60mg/kg)による抑制効果は、シルデナフィル投与よりもロリプラム投与ラットの方が有意に低かった(P< 0.05)。PGE1誘発性(10μg)の血流応答は、シルデナフィルを投与したラットよりもロリプラムを投与したラットで有意に高かった(P< 0.05)。

結論

これらの所見は、雌ラットの神経血管性器反応において、cAMP/PDE4系が一酸化窒素/環状グアノシン一リン酸/PDE5経路と同様の機能的重要性を持つ可能性を示唆している。
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