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公開日:2021/02/12
最終更新日:2021/05/27

小陰唇縮小術とエッジ切除術の医学論文を元日本美容外科学会会長が解説してみた。

記事監修

末武信宏
国立岐阜大学医学部
順天堂大学大学院医学研究科博士課程において学位取得,日本美容外科学会 認定専門医,国際抗老化再生医療学会 認定指導医

投稿日:2021年2月12日 更新日:

末武信宏先生左右の大きさが異なる・排尿後にきれいにしづらい・黒ずみが気になる・見た目が悪いなど、

人にはいいづらい小陰唇の悩みはたくさんありますが、上記のお悩みは小陰唇切除手術で解決できます。

でも、手術は怖いし、切開するってどうやって切るの?どうやって縫い合わせるの?という疑問に対して、

元日本美容外科学会会長の末武信宏先生(さかえクリニック)が解説してくれました。

 

小陰唇縮小術とエッジ切除術に関する考察

小陰唇手術におきまして ほとんどの研究において、結果は患者が完了した満足度アンケートから評価されています。満足度は常に90%を超えています

1981人の術後の合併症は134(6.76%)で発生したと伝えられています。最も一般的な合併症は、縫合不全、血腫、術後出血および尿閉と報告されています。

血腫は、Z-形成と最も関連していたと報告されています (15人中6人、40%)。有茎皮弁を伴う下くさび切除は、ムンホスらによって記載されているように、縫合不全の割合が最も高い(21人中2人、9.5%)。

これら合併症は深刻ではなく、すべて簡単に解決しました。少数の患者(n =1981人の82人、4.1%)で創傷治癒合併症または術後出血によるため修正手術が必要でした。

1回目の手術後に希望の小陰唇の長さが達成されなかったため、2次切除が34人の患者で行われています。

このレポートの分析の欠点は、研究集団の高い不均一性にあります。選択バイアスと標準化された結果への対応が不十分なため、適切なメタ分析が十分できませんでした。

このレビューはメタ分析を構成するものではありませんが、文献を批判的に評価し、高品質の研究を特定することを目的としました。

(メタ分析が行われていないため正確なエビデンスとは言えませんが小陰唇手術の患者様の満足度や合併症、それぞれの手術の特徴など参考となります。)

日本国内では小陰唇縮小術における統計的な文献や論文は見当たりません。

小陰唇関連の手術に関する論文もごくわずかです。小陰唇縮小術は日本では産婦人科ではなくそのほとんどが美容外科を標榜する医療機関で行われてきました。

これは小陰唇の形状・形態を整えるという目的での美容的手術を考えられているためです。(病的な治療を目的としたり、機能的な手術としては考えられていません)

私どもは小陰唇縮小手術における創傷治癒を促進し傷跡を目立たないケアを開発し論文としてまとめました。(末武信宏、森田有紀子、加治佐知子: 美容外科における創傷治療法.日本美容外科学会誌 Vol.45.No.6, 2009)

エッジ切除テクニックの考察

エッジ切除

エッジ切除(直接切除)は、文献に記載された最初の陰唇形成術技術であり、それでも頻繁に実行されます(右図)

1976年から2014年の間に発表された17の記事のうち16で、患者の満足度と低い合併症の面で好ましい結果が指摘されています。

合併症は通常、過剰組織切除術に関連しています。小陰唇を完全に切除してしまうと中央に抉れたように切除断端が認められ「Dog ear」が陰唇の上部と下部に出現します。

中央の陰唇組織の欠損のためにこれらの変形を治療することは困難になります。陰核包皮が術前に顕著である患者にとって、陰核包皮の突起が問題となることがあります。

論文でのDiscussion 同様、私のクリニックでもエッジ切除術を多くのケースで採用しています

これは次の理由からになります。

1:手術手技がシンプルで短時間に手術が終了する
2:縫合部の傷痕は全くといってよいほど残らず美容的に綺麗になる
3:外陰部動脈の枝が直視下で止血が容易で術後の出血や血種形成のリスクが抑えられる。
4:術後の創傷ケアが容易に行える。
5:デザインや小陰唇形成の自由度が高くどの形状の小陰唇にも適応可能
6:デザインを正確に行えば、過剰な組織切除のリスクが無い

エッジ切除の欠点

ただし、容易に行えるという術式ゆえにこの論文でも指摘されていますように、過剰切除による問題、小陰唇の中心部だけ除去された形状となりDog earが残る不自然な形状になって、修正を希望されてご来院されます患者様も少なくありません。

エッジ切除は欠点として切開ラインが長いということで縫合部が長くこの断端の一致をしっかりしないと縫合不全が起こりやすく傷跡も目立つことになります

フリーハンドで切開を行い組織を切除してしまうと、縫合がかなり困難で時間がかかります。

末武クランプ切除法

この欠点を解消したのが末武式クランプ切除法で腸ヘラやクーパーといった組織を挟む器具を使用して小陰唇を圧挫するように挟んで組織をペラペラにして切開を加えます。

すると過剰な組織を切除すると同時に断端がぴったり一致してくっ付いて一直線になり、寸分も狂わない縫合が短時間で実施できます

糸を密に縫合してしまいますと縫合部の血流不全が起こり治癒が遷延します。このためぴったりとくっついた組織はできる限りラフに少ない縫合糸での縫合が望ましいのです。

経験が浅い医師程、無理やり断端を合わせようと密に縫合してしまいがちですが、これは間違っています。

あまりにも細かく糸で縫合を行えば 創傷遷延だけでなく糸の痕が醜く縫合線の上に残ってしまうのです。

また、抜糸する際にも痛みが強く決してお勧めできる縫合法ではありません。

美容外科医としてのトレーニングや小陰唇縮小術の経験不足の医師が容易にできるからといって雑に手術を行った結果であることも少なくないのです

全ては医師の経験と技量で結果が決まるといっても良いでしょう。

正確なデザインを施した手術のみならず適切な術後ケアを行っているので30年間、小陰唇縮小手術を行ってきて患者様から1例のクレームもありません

※文  末武信宏(さかえクリニック)
by 腟ペディア編集部

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