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公開日:2019/03/22
最終更新日:2022/01/20

腟のゆるみ

記事監修

丹羽咲江
名古屋市立大学医学部
日本産科婦人科学会産婦人科専門医,日本性科学会 幹事,日本性科学会認定セックスセラピスト

投稿日:2019年3月22日 更新日:

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腟のゆるみの原因と解決法を徹底解説!

腟のゆるみって放っておいて良いの?

年をとるにつれて、顔がずいぶんたるんできた――そう感じておられる方が少なくないでしょう。
 
これは、皮膚と筋肉が老化し、ゆるんでしまうから。皮膚や粘膜のコラーゲンや水分量は、年齢とともに減少し、新陳代謝も遅くなっていきます。これに加えて、筋肉にも衰えが出てくるため、たるんでしまうのです。しかしこれは、お顔に限ったことではありません。実は、腟の粘膜や筋肉も、お顔と同様にたるみ、ゆるんでいるのです。
 
私も腟がゆるんでいるかもしれない――
そう思われる方は、次に挙げる項目に当てはまらないかどうかを確かめてみましょう。
・子どもを産んだことがある
・尿意を我慢できない
・尿を途中で止められない
・ふとした拍子に尿漏れする
・入浴の際に腟にお湯がたまり、漏れてしまう
・性交渉の際に腟に空気が入る
・性交渉の際の腟とペニスとの密着度が低くなっている
・タンポンを使ったときに経血が漏れがち
 
腟のゆるみによって、まず実感されるデメリットのひとつが、性生活における満足度の低下です。腟がゆるむと、一般に「締まりの悪い」状態になり、男性と女性の双方が満足できない状態に陥りかねません。
 
さらに、ちょっとした拍子に尿が漏れてしまう「プチ尿漏れ」の症状に悩むことも。この症状は、子どもを産んだり、高齢になった女性に多いものですが、最近では子どものいない若い女性にも多く見られるようになっています。
 

こうした症状が重症化すると、「胎盤臓器脱」という症状につながることも。これは、ゆるんでしまった腟から子宮などの内臓が体外へ出てしまうというもので、大きな問題です。


腟のゆるみに悩む人が増えているのはなぜ?

では、最近になってこういった症状が増加しているのはなぜなのでしょうか。
 
これは、日本人の生活スタイルが変化し、子宮を支える骨盤底筋が弱くなっているからです。日本人の生活スタイルはかつて、腟を引き締めるトレーニングが自然にできるものでした。雑巾がけや畳に座る生活、和式トイレを利用する何気ない生活習慣が、腟を引き締める効果があったのです。しかし、現在の生活スタイルに、こうした昔ながらのスタイルがなかなかそぐわず、腟のゆるみが増加しているというわけです。
腟のゆるみ

自分の腟がゆるんでいるかもと不安な人は腟圧をチェック

腟圧をチェックするための方法にはいくつかありますが、より手軽なのが、腟トレグッズを利用するというもの。腟圧を感知するセンサーがあり、スマホアプリと連動しているので、トレーニングの結果をアプリ内に記録しておけます。
 
さらに、より正確な結果を知りたいという場合は、骨盤底医学を専門とする婦人科などで調べてもらうことも可能です。腟圧計を用いて、客観的な数値として出してもらうことができますので、に正確に調べたい方は、婦人科で腟圧計を使って調べてもらうこともできます。器具を腟内に挿入し、腟と肛門に力を入れるだけで計測できます。計測には5,000円ほど費用がかかりますが、思い当たる節がある方は、一度試してみましょう。
 

自分で「締まる感覚」を知ろう

腟のゆるみで悩む女性の中には、彼氏・旦那さん・パートナーから指摘されたことが原因でクリニックを訪れたという人もおられます。もともと自覚がないため、クリニックの治療が終わっても、本当によくなっているのかが不安だという女性も少なくありません。
 
婦人科形成の女性医師は、腟のゆるみに悩む女性に、「もっと自分の身体を知りましょう」と語っています。腟の締まり具合を自分で確認するため、「バスタイムに自分の指を腟に挿入し、締まる感覚を体感してみてもいいでしょう。その際は、湯船から出て、指を十分に洗浄してからにしてください」とアドバイスも。
 
腟を締める感覚がわからないという人は、腟トレ用の専用グッズを使ってみてもいいそうです。腟トレグッズは「インナーボール」などの名称で販売されています。
 
腟が締まる感覚を自覚することも、自分の体の状態を知るうえで大切なこと。状態がわかれば、腟トレの効果や状態が維持できているかどうかも確認できます。デリケートな部分なので、安全面や衛生面に十分注意して行ってみましょう。
 
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